第22回「ながのアスペン音楽祭」(5/3)第二部のプログラム(no1)
J.バリエール:チェロとコントラバスのためのソナタ

ジャン・バリエール(1705頃- 1747)はフランスの作曲家でチェロ奏者。当時のフランスにおいては、チェロの前身にあたるヴィオラ・ダ・ガンバが依然人気を誇っていたが、チェロも楽器としての改良が重ねられ、次第にヴィオラ・ダ・ガンバに取って代わりつつあった。バリエールはこうした流れにいち早く乗り、ヴィオル奏者から転向してチェロ奏者としての活動に身を捧げた。1730年にはパリで王立音楽アカデミーの常任音楽家に就任している。また1730年代後半には、チェロの楽器改良や演奏が盛んだったイタリアに赴き、演奏の研鑚を積むとともに、当時隆盛していたイタリア風の作曲様式に磨きをかけた。彼の正確で巧みな演奏は評判が高く、没時には「望みうるすべての技量を持っていた」とその才能が惜しまれた。
バリエールの作品で現在知られているものは6巻のソナタ集のみであるが、そのうちの4巻はチェロのために書かれている。合奏曲集のうちのひとつではなく、チェロだけのために曲集を編んだ例としては最初期のものである。チェロ・ソナタは殆どがクラヴサンやヴィオラ・ダ・ガンバ(あるいはチェロ)による通奏低音を伴うが、第4巻に収められた第4番ト長調のみが2つのチェロのために作曲されている。また後世にはチェロとコントラバスという編成でも演奏され、バリエールの作品の中でも最も演奏される機会が多い。本日もチェロとコントラバスによる演奏で、コントラバスの重厚な響きに支えられ、チェロのたっぷりと歌われる深い音色が際立つ好相性の編成である。
作品は以下の全3楽章から成る。
第1楽章 アンダンテ ト長調 2/4拍子。バロック時代の器楽曲に典型的な、単一主題の簡潔なソナタ形式をとる。ゆったりとした舞曲風の拍子のなか、チェロとコントラバスがぴったりと寄り添うように協奏する。
第2楽章 アダージョ ト短調 4/4拍子。瞑想に耽るような静けさを湛えた短い楽章で、ヴィオラ・ダ・ガンバを彷彿とさせるような細やかで技巧的なパッセージが紡がれる。
第3楽章 アレグロ・プレスティシモ ト長調 3/4拍子。2つの主題をもつソナタ形式で、疾走するような軽快さが小気味よく、なめらかなパッセージでチェロとコントラバスがテンポよくかけ合いながら前進してゆく。冒頭の旋律が回帰する前に、一瞬のまどろみのようにゆるやかなフレーズが挿入されるが、再び元の軽快なテンポに戻り軽やかに曲がしめくくられる。(曲目解説:成田麗奈)
コンサート・チケット(小学生以下は無料)のお求めは、各プレイガイド又はホテルアルカディア或は090-3142-4820まで。新緑の飯綱高原へご家族お揃いでおでかけください。

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